選び直せるギフトサービス「GIFTFUL」をご利用いただいている方に、人との関わりにおける大切な価値観や、GIFTFULの利用体験を伺うインタビュー企画「GIFTFUL体験談」。
今回のゲストは、ウェルディレクション合同会社の代表社員、BtoB営業アドバイザー向井俊介さんです。
国内IT企業や米国上場企業、米スタートアップ日本法人代表を経て2020年に起業。20年にわたって第一線で営業に向き合ってきた向井さん。本来営業とはどうあるべきか、営業を通じて向井さんが得てきた財産について伺いました。
ーー向井さんの営業としてのキャリアが始まったきっかけを教えてください。
向井さん:
大学時代から話すと、当時は将来のことなんて全然考えていない人間でした。社会に出たときに潰しがきくという理由だけで経済学部に入ったものの、経済にも全く興味が湧かなくて(笑)。
ゼミにも入らず、やっていたと言えるのはバイトと恋愛とホッケーぐらいでしたね。
そろそろ就活という時期になったときに、当時の分厚い紙の求人票をパラパラと見てみたんですが、ピンとくるものが一つもない。
唯一仕事をする場所としてイメージができたのは、子どもの時に憧れを抱いていた親父が営業として働いていた会社ぐらいで。
それで、一番身近な社会人でもある親父にまずは相談してみようかと思ったんです。
でも考えてみると、人生において親父に相談したことってほとんどないなと。
相談するということは、自分の不安とか、わからなさみたいな部分をさらけ出す必要があるじゃないですか。
でも「親父には自分の弱い部分を見せたくない」という思いが、どこかにあったんですよね。おふくろは「あんた就活考えたのっ!?」って土足で踏み込んでくるからその流れで相談しやすいけど、親父は何も聞いてこないから会話のきっかけもなかった。
でも、他に相談できる大人もいなかったですし、「親父の会社で働きたいと言ったら喜んでくれるかもしれない」と考え、思い切って相談してみることにしました。
「親父の会社はどうかな?」
すると、「やめとけ。うちの会社は何か突き抜けてるやつが集まる場所だ。お前みたいなやつが働くところじゃない。」と即答されて。
この時は、親父に存在を認められていない気がして、すっかり落ち込んでしまいましたね。
結局、父に知り合いを紹介してもらって色々な話を聞いた結果、当時の東証一部上場IT企業に入社することが決まりました。
当時はITバブルがはじけた後だったにも関わらず、説明会で見せてもらった売上成長率が凄かったんですよね。ITに特別興味があったわけではなかったのですが、「この会社なら当分つぶれることはないな」ぐらいの気持ちで入社を決めました。
まずはIT技術理解が大事だと思っていたので、本当はエンジニアをやりたかったのですが、入社してみると配属は営業でした。
これが私の営業としてのキャリアの始まりです。
ーーその後、営業としての仕事はどうでしたか?
向井さん:
とにかく目の前の仕事をがむしゃらにやって、忙しくも楽しい日々でした。
だんだんと鍛えられてきて、仕事にも慣れてくると時間的にも精神的にも余裕がでてきます。その空いた時間で経営戦略やIT戦略について学び始めました。
しばらく勉強を続けていると、「待てよ、俺が今やってるこのビジネスってお客さんのIT戦略に相反しているのではないか?」という疑問が生まれてきたんですよね。
本当は我々が販売する超ハイスペックで高額なシステムを使う必要なんてまったくないお客様に対しても、営業目標達成のために売らなければならない。お客様のベネフィットを無視してでも自分たちの利益を優先する。
そのようなビジネス構造と、気づいていても目をつむって営業を続けなければいけないという仕事に、日々疑念が深まっていきました。
そんな気持ちを抱えながらも、ある時、コンペ無しで数十億の発注をいただくということがありました。
会社としては大手柄なので「よくやった!!!」とヒーロー扱いです。
キックオフMTG後に、お客様と喫煙所で一緒になったので気になったことを聞いてみました。
「今回御社にとって相当な投資じゃないですか。お金はどうされたんですか?」
するとお客様は、一言「借り入れだよ」と。
膝から崩れ落ちる衝撃でした。
もちろん借り入れが悪いわけではないですが、当時の私としてはその言葉のインパクトが強烈で。実際このお客様のケースでは、IT導入によって大きな価値が創造されて売上が伸びたり、直接的かつ短期的に大幅コストカットできるわけではありませんでした。生存戦略としての投資であり、結果的にお客様の弱みに付け込んだ構図になってしまったのです。
「自分はこういう営業をやりたかったのか…?」この時の感情は今でも脳裏に刻み込まれています。
何かを変えなくてはという思いに駆られ、ご縁をいただき外資系企業に転職し、その後米スタートアップ日本法人代表を経て、営業アドバイザーとして独立するに至りました。
ーー営業アドバイザーとして起業されて、どんなことを伝えていきたいですか?
向井さん:
1つは営業としての醍醐味です。
私はITという土俵で営業をやってきたのでIT営業の例で言いますが、IT戦略はその上段に位置する経営戦略にひもづいています。
営業がお客様のためにならない提案をすればIT戦略に沿わず、経営にインパクトを与えることはできません。反対にお客様が合理的にITソリューションを導入し、IT戦略を実行できれば、経営へポジティブな効果が期待できます。
世の中の孤独な意思決定者に対して専門的な知識や客観的な情報を提供し、正しい意思決定を助ける。そして、お客様が投資した金額以上のビジネス的なベネフィットを確実に提供する。これは本当にお客様に向き合える営業だけが味わえる大きな醍醐味です。
こういった営業のおもしろさを皆さんに伝えていきたいです。
もう一つは「人に向き合う」ということです。
営業アドバイザーをやっている中で多くの営業パーソンを見ていると、即効性を求めて上手くいっている企業の具体事例や、巷にあふれるさまざまなテクニックを手っ取り早くマネしようとするケースをよく見かけます。最近であれば、オンライン商談術などです。しかし、こういった細かい技術に絶対的な正解があるわけではありません。
では変わらない本質は何かというと、営業、引いては「商い」は、人と人の関係性で行なわれているということです。
営業をする相手は、企業ではなく、そこに属している「人」です。その人のことをどう理解して、どう寄り添うか。とっつきやすいテクニック論に振り回されずに、常に相手は人であることを忘れずに営業をしてもらいたい。営業アドバイザーとして、売上を継続的に上げていくための体質改善をしていく上で、まずこのことを伝えていかないといけないのが実情です。
私が起業した際、以前のクライアントが仕事を繋いでくださったり、アドバイザーとしての振る舞い方をアドバイスいただいたり、起業祝いを贈ってくださったりと、様々な形で今まで営業として関わってきたみなさんが応援をしてくださいました。
ただ営業目標達成のために「売ること」だけをしていたら、こういった温かなつながりは決して生まれていなかったと思います。お客様という「人」に向き合ってきてよかった。営業という仕事を通して、繋がりというかけがえのない財産を得てきたと、改めてそう思いましたね。
ーー今まで営業として、お客様に対してギフトを贈ることはありましたか?
向井:
企業で営業をしていたときは、お世話になっているお客様にギフトを贈るという発想はありませんでした。正直なことを言うと、「良いプロダクトを提供することでお客様のビジネスの前進に貢献できているから対等だよね」という、少々傲りのような気持ちもどこかにあったのかもしれません。あとは長らく外資勤めということもあり、お中元やお歳暮という文化がなかったことも大きいと思います。
でも独立してみると、なんの信用も実績もない自分に発注してくださるお客様に対して、心の底から感謝の気持ちが湧いてくるんですよね。
今僕がやってる「旬トレ」を始めたのも、お客様の声がきっかけ。以前のクライアントがお仕事を繋いでくださったり、発注してくださるだけじゃなくて色々な面でお客様に助けて頂いている。
この感謝の気持ちをどうやってお客様に伝えたらいいんだろう、と考えた末にたどり着いたのがギフトです。弊社の周年記念のタイミングで「会社を続けられているのは皆さんのおかげです」というメッセージを込めてギフトを贈ることにしました。
昨年までは、スイーツや海苔などのギフトとして良さそうな商品を自分で見つけてきて、ウェブサイトの問い合わせフォームから連絡して、一括購入の依頼をしていました。クライアントの住所を聞いて、スプレッドシートにまとめて、購入するお店に送付するという手順です。これはけっこう大変な作業でしたね。
今年は選び直せるソーシャルギフト「GIFTFUL」を使ってみました。
お世話になった方々へのギフトをGIFTFULで贈ることにします。素敵なサービスだなーこれ。 https://t.co/ga53cuCdZ4
— 向井 俊介 | 営業アドバイザー&営業実務教育研究 (@Shun_Mukai0718) April 25, 2023
送付先の住所もいらないし、URLを発行して送信するだけで、驚くべきスムーズな体験でした。お相手の好みに合わなかったら選び直してもらえるというのは、贈る側としても品物選びに悩みすぎることがなくて良かったですね。
今回、親父にもGIFTFULでギフトを贈ってみました。
すると親父からお礼のメッセージが返ってきたんです。
親父のメッセージに書かれていたのは、私がずっと大事にしてきた営業の価値観に通ずる内容でした。私が今までやってきたことを、親父に認めてもらえたような気がしましたね。
新卒のときの就活相談以来、一度として親父と仕事の話をしたことはありません。
面と向かって親父とこんなこと話せないですし、次に会った時に話すこともないでしょう。でもそれでいいんです。
面と向かっては話せないけど、ギフトカード上なら交わすことができる言葉がある。そんな不思議な体験でした。
父の時代から時が経っても、本当に大事な本質は変わらない。お客様という人に向き合って、お客様の困りごとの解決に意識を全集中させ、購買することが合理的な解決手段としてお客様が判断されるのであれば売ればよい。そしてお客様の投資以上のビジネス的ベネフィットを得ていただく状態を目指す。そういう営業が増えていくことを願っています。
小手先のテクニックだけではなく、あるべき精神性や思想やスタンスも含めて、営業アドバイザーとして伝えていきたい。
そして一緒に歩んでくれるお客様には、今後も感謝を伝え続けていきたいと思っています。
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