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贈り物は人生のセーブポイント。時を超えて受け取ったフィルムカメラと家族の記憶 | GIFTFULストーリー
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贈り物は人生のセーブポイント。時を超えて受け取ったフィルムカメラと家族の記憶 | GIFTFULストーリー

2024/03/06 更新
GIFTFULストーリー
贈り物は人生のセーブポイント。時を超えて受け取ったフィルムカメラと家族の記憶 | GIFTFULストーリー

過去に受け取っていた“ギフト”の存在に想いを馳せる「GIFTFULストーリー」。
今回のゲストは、株式会社SmartHRでマーケティングの仕事をしているせっちん丸さん。
「写真を撮る」と「ギフトを贈る」ことは似ている。そう話すせっちん丸さんが、贈り物にこめた想いや、時を超えてお祖父様から受け取ったギフトについてお話しいただきました。

せっちん丸さん

ギフトには長く使えて記憶に残るものを

ーーせっちん丸さんは普段どんなシーンでギフトを贈りますか?

せっちん丸さん:
誕生日や出産、結婚など、友だちや家族に嬉しいできごとがあったときには、ギフトを贈ります。節目やお祝いのギフトには長く使えて形として残るものを選ぶことが多いですね。

最近だと、Kodakのインスタントカメラ、音楽の趣味をよく知っている友だちにはレコード、「一緒に育っていく」という意味を込めてデニムや長く使えるタオルを贈ったり。以前IKEUCHI ORGANICのタオルをいただいて、上質で長く使えてとても良かったので、定番のお祝い品としてよく選びます。おもしろいものが好きそうな友だちだったら、お気に入りの雑貨屋さんのクスリと笑えるようなグッズ。過去に妻には毎日着てもらえる上質なパジャマを贈ったりもしました。

仰々しいのが得意じゃない友だちには、お菓子やお酒、飲み物などをカジュアルに贈る、ということもありますね。想いやストーリーが込められたブランドや、自分が育った地元のお酒など、文脈やメッセージを乗せてみたり。食べ物・飲み物系は形としては残りませんが、そのブランドに接するたびに、思い出が少しでも呼び覚まされるきっかけになれば。そんなことを願って贈ったりしています。

30年の時を超えて。祖父から受け取ったフィルムカメラと家族の記憶

ーー記憶に残るギフトであることを大切にされているのですね。

せっちん丸さん:そう思うようになったのは、祖父から受け取ったフィルムカメラも影響しているかもしれません。

ーーお祖父様からのフィルムカメラ?

せっちん丸さん:
祖父は昔美術の先生をやっていて、フィルムカメラで写真を撮って、それをもとに絵を描いたりするような人でした。僕が15歳ぐらいの頃に亡くなりました。

せっちん丸さんのお祖父様

時は流れ、一昨年に祖母がなくなったことをきっかけに、実家の整理をすることになりました。すると、祖父が撮影してくれた家族の写真や、祖父が描いた油絵がたくさんでてきたんです。

家族の記憶
夏休みに部屋で勉強していたら、祖父が部屋に入ってきて「ほっほっほっ。やってるかい。」と言いながら、写真を撮っていた時のことは特に記憶に残っています。

勉強部屋
実家をリフォームしたので、今はもうあの頃の部屋に戻ることはできませんが、写真を見れば記憶を呼び起こすことができます。記憶にない写真は何気ない家族の風景があったことを教えてくれます。

幼いころは写真に撮られることをなんとも思ってなかったけど、祖父は日常の一コマ一コマをしっかりと遺してくれていた。
これは30年近い時を経て受け取った「思い出」という祖父からのギフトなんだなと。

お祖父様とせっちん丸さん
写真を眺めて、家族で思い出話で盛り上がっていたところ、父が祖父から引き継いだというフィルムカメラを家の奥から持ってきました。

「70年も前に作られたヴィンテージだから使えるかわからんけど、じいちゃんが俺や小さい頃のお前を撮ってくれたカメラや。よかったら使ってみてほしい。棚の奥でほこりをかぶるよりも、孫に使ってもらった方がじいちゃんも喜ぶと思うんや。」
と少し照れながら。

年季の入った革ケースに包まれた、古びたカメラ。57年製のfujica-35mという型で、シャッターが壊れていました。受け取ったものの、「これはもう修理できる人がいないのでは?」と正直思いましたね。

お祖父様から受け取ったフィルムカメラ
なんとかこのフィルムカメラを修理できないかと思い、Xで投稿をしてみたら、ご縁があってフィルムカメラ修理屋さんをご紹介いただきました。


修理屋さんからカメラが届いたのは、妻の出産予定日の前日。母子ともに無事に出産することができ、祖父が遺したフィルムカメラで新しい家族の誕生を撮影することができました。

出産後の家族の写真
たまたまですが、僕が生まれたときに祖父が撮影してくれた写真と、子供が生まれた時に僕が撮影した写真が同じ構図になっていて、家族だなぁと思いました。

せっちん丸さんとお母様
「写真を撮る」と「ギフトを贈る」ことには、なにか近い感覚を覚えます。
友だちや家族との記憶が、ギフトに添えられたメッセージカードとして残ったり、もらったものを使うたびに贈り手のことを思い出したり。

ギフトは、放っておいたらどんどん流れて消えていってしまう日常の記憶を、保存して再生できる “セーブポイント” のようなものな気がするんです。
そういった意味で写真とギフトは似ている。

祖父が僕にしてくれたように、僕も大切な人たちとの日常を、ちゃんと残していきたい。子供が生まれた今は、たとえ本人が覚えていなかったとしても、家族や友達との日々があったことをいつか思い出してほしい。そんな想いがあるんです。

好みじゃないかも?というギフト選びの悩み

せっちん丸さん:「記憶に残るものを贈りたい」と思っていても、現実的には難しいギフトシーンもあります。

例えば結婚祝いのお返しを贈ったときのことです。
様々な関係性の方に一度にお返しを贈るので、なかには好みがわからない方もいました。こういうシーンで形に残るものを贈ると、「使わないけど、捨てるに捨てられない...」といった感じで、逆にギフトが迷惑になってしまう可能性もあるので、難しい。

内祝いだと、カタログギフトを贈る方も多いですが、選択肢には入りませんでした。僕自身がカタログギフトをいただいたときに、欲しいものが掲載されていなかったり、何より記憶に残らないギフト体験になってしまったんですよね。

悩んだ結果、大手ECモールで無難なお肉を選んで一斉に配送しました。お肉を好まない方もいるかもという懸念もありますし、何よりも贈った自分自身が形式的にただ品物を郵送してるだけで、「心を込めた贈り物」という感覚を持てなかったんですよね。

せっちん丸さん
初めて妻に誕生日プレゼントを贈ったときは、「リュックがいいかな?いや、パジャマのほうがいいかな?でもこのデザインは好きじゃないかも?」など、喜んでほしいからこそ、ギフト選びにかなり悩みました。この時は結果として喜んでくれたので良かったのですが、悩んで選んだ末に気に入らないものだったら贈った側も受け取る側も悲しいですよね。

もしかしたら普段僕が友だちに贈ってる少し尖った品も、相手は実はあんまり嬉しくなくて、でも贈り手の前では嬉しいと言うしかない、みたいなこともあるかもしれない。そう思うと、本当に喜ばれて記憶に残るギフト体験にするのって難しいですよね...

選び直せるから記憶に残るギフト体験に

ーー先日GIFTFULをご利用くださいました。使ってみてどうでした?

せっちん丸さん:
最初にGIFTFULを利用したのは、元同僚からGIFTFULでFar Yeast Brewingのビールをいただいた時でした。


彼は、採用のときから関わって、オンボーディングも担当して、同じチームで働いていた仲間でした。途中で僕が違うチームで働くことになり、コロナ禍で物理的に会うのも難しくなり、少し心理的距離があいた状態で彼は退職したんです。
退職時に連絡をするか悩んだのですが、いろいろと考えさせてしまうのもよくないと思い連絡しませんでした。

そういった中、今回彼から仕事関係の話で久しぶりに連絡をもらい、打ち合わせが終わった後に、GIFTFULでメッセージと共にビールを贈ってくれたんです。
メッセージカードに綴られた言葉から、彼の気持ちの奥底を読み取ることができました。退職にあたって同僚に申し訳ない気持ちがあったんだなとか、職場の仲間を大切に思ってくれてたんだなとか。
「もし違ったら選び直してください」という言葉も添えられていました。考えすぎかもしれませんが、もしかしたら彼は何を贈るか悩み、GIFTFULの選び直しという機能がなかったら何かを贈るハードルはもっと高かったかもしれません。

Far Yeast Brewingのビール
あとは、友だちへの結婚祝いでGIFTFULを利用してみました。
結婚のお祝いなので、人生とともに一緒に育っていくような品物がいいなと。友だちは料理をするし、パートナーがキャンプ好きなことを知っていたので、アウトドアでも使える藤田金属の鉄フライパンジュウを贈ってみました。
藤田金属の鉄フライパンジュウ
正直鉄フライパンって重いし、手入れが大変だし、ギフトとして贈るには人を選びますよね。喜んでもらえるか不安はありましたが、GIFTFULなら、選び直すという選択肢も添えて贈れる。そう考えて、思い切って贈ることができました。
選び直しはしないで、鉄フライパンをそのまま受け取って、とても喜んでくれましたね。

僕はFar Yeast Brewingのビールを飲むたびに元同僚の仲間との時間を思い出すし、友だちは藤田金属の鉄フライパンを使うときに頭の片隅に僕や一緒に過ごした人たちの顔が浮かぶかもしれない。
そうやって、人生のセーブポイントを作っていくように、心を込めた贈り物をしていきたいものです。

せっちん丸さん③
せっちん丸さん④

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